2019年9月12日
(22) 麻痺部位の訓練の進め方を説明しましょう。今回は手でお困りの方を対象にします。ての利き手交換の訓練は必要ありません。麻痺は治らないという前提でのリハビリですがそんなことはありませんので訓練をしましょう。手は足より、格段に回復させやすいのです。最近復活教室にこられた A さんは 発症後8ヶ月です。指の痙縮と手首の屈曲があります。指には痙縮解除器具を一回二時間で二日間に五回しました。その結果今まで、動いた事のなかった指が動いたのです。わずかな動きですが麻痺の回復にとってはとても大きな出来事です。病院では諦めて下さいと言われた手が短時間でなぜ動いたのでしょうか?。一番の理由は A さんの心が、治おらないから、治る、に変わった事です。潜在意識のなかが変わったのです。もうこれで80パーセントは治ったも同じです。なぜ意識が変わったはのでしょう?。私はこの方は治ると確信出来たから、治りますよ、と言ったのです。心から思っている言葉は潜在意識に働きかけ意識を変えるのです、問題は、そう偽りなく思えるかどうかこちら側の確信が揺るぎ無いかどうかです。私は治る方ばかり見て来ましたからよほどでない限り治ると確信出来るのです。麻痺は病気ではありません。心が何を信じているかなのです。もちろん痙縮解除器具を使用したこともありますが、あくまでも補助手段であり、主役は脳の治癒力です。それを引き出したのは潜在意識なのです。(23) に続く
2019年9月21日
(23) 手を復活させましょう。復活教室の M さんは68才の女性で経過年数12年です。この教室には1年の在籍です。右片麻痺です。今は独歩の訓練中です。痙縮で握り閉めていた手は指折り数えることが、ぎこちなさはあるものの出来る様になりました。10年以上して歩く練習をする時がくるなんて夢のようといわれて、励んでいます。他にも40才で発症、現在55才で訓練に励んでいる人もいます。ここでの手の訓練を紹介しましょう。皆さんも参考にして下さい。痙縮は解除器具を使用します。指の稼働訓練は力を入れて動かそうとしないことが大切です。それでは動かないではないかと言われることは、最もですが、手に必要なのは敏捷性です。握力は二の次三の次です。実用的に動く様になるまでは筋力トレーニングは決してしてはいけません。初期のリハビリでの筋力トレーニングは甚大な害を引き起こします。訓練の為の訓練は脳に取ってはしたくないだけの苦痛でしかありません。脳が意欲をもって取り組もうとする訓練内容が大切です。脳は命の存続が唯一最大の使命でありそのことに全生命力をかけているといっても過言ではありません。私のリハビリの根底にあるのは脳のこの使命に寄り添い、一体となって脳に協力することです。脳に手足の動きを教えるなんて出来る訳がありません。動かすには複雑なプログラムを作らなければなりません。その結果、医学で解説されるような現象が起こって筋肉が動くのです。脳は使命遂行の為には複雑なプログラムをどんどん作成します。どうしたら作成するのでしょうか。手の役目について考えてみましょう。手は何の為に有るのでのでしょう。生命維持の為に食べ物を口に運ぶ事の為だけに存在しています。文字を書くことなど脳にはどうでもいいことです。指を動かす必然は食べ物を口に運ぶ事です。脳が一番したいことです。ここでのリハビリは、ポップコーンをつまんで食べることです。目の前に食べ物が有れば脳はそれを食べようとします。あとは脳に任せておけばいいのです。指さえ動けば腕の訓練などする必要はありません。人本来の基本に立ち返って脳を信じ使命に寄り添うことの他に何もありません。浅はかな考えから導いた施術にこだわっているより脳の行う生命維持の素晴らしさに真摯に向き合い学ばせてもらいましょう。
(24)に続く、